医療・介護の鍵diary

健育社代表がガツガツほのぼの医療介護を語るページ

令和の10,000人の第九

今日の夕方より2019年の一万人の第九がテレビ放映されます。

私も1万分の1として歌いました。

 

8割が関西(大阪エリア)。残りは、北海道から沖縄まで、そして海外からも参加しています。初めて第九を歌う人は12回のレッスンを受けてのこの会場入り。

私の席からはこんなビュー。天井に近い方でテレビではおそらく映りません(笑)。

一万人の第九は、合唱を極める方にとっては「邪道」と感じます。

その通りなのですが、このイベントの面白さがいくつかあります。

 

1)緩いつながり:かなりの人数の方が一人申し込み。合唱団という団体参加以上に個々が個々の意思で集まり、第九を奏でます。

 

2)同時に10000人が声を揃える、ここにしかないこと

しかも合唱で。コンサートは受け身ですが、ここでは、参加者全員で作る。それもこの人数です。正直なところ、3回参加して、今回のメンバーは「走りがち」な人が多かったように思います。ここまで人数がいて距離があると、いったんズレるとWaveのように自分の耳に押し寄せてきます。

群衆の勢いってこういうものなんだ。と、フランス革命の民衆の怒りにも似た、数の勢いを感じます。

私は、1万人が第4楽章で一同に起立する瞬間の音に「ぞくっ」とします。

すごい音です。一方で、1万人の囁くようなピアノ(p)もゾッとします。

 

3)世代や障害を超える

小学生から90歳代が集まって同じことに加わる、あまりないですよね。

今年は、車椅子の方も増えていたように思います。

そして、最近薄くなってしまってきている伝承ができる場でもあるように思います。

 

4)それぞれの生きるが集まる

実は、ここに参加している方では、転機を迎える人、癌などの病気から復活し、新しく命を感じる瞬間を得る人、お子さんと一緒に同じことを目指し歌いに来る方など、様々です。コテコテの「おばちゃん」スタイルの人もいて、それは多岐に渡ります。

 

5)第4楽章のドラマを体感できる

友よ、皆、神の調べに集い、皆で進もうではないか

そして最後に現れる楽園にたどり着く瞬間の音楽

 

歌う間に、次第に この1年あるいは今まで起きてきた楽しかったこと、苦しかったことが頭をよぎります。

そして、なんだか次第に目頭が暑くなります。

多くのかたがこの体験を同時にしています。

 

皆、違う場所で違う毎日を送っている一万人が集い、命、生きている喜びを

歓喜の歌として奏でます。なぜでしょう。

とにかく、ウルウルするのです。

 

5)2019年を振り返ることができる

12月の初めではありますが、残り1ヶ月という多忙ななかでも振り返りの時間を持てます。

「また来年」と歌い終わると皆思います。心も体も。

 

今年は第九が「落ち着く場所」に感じたのは初めてでした。

私が声をかけたら、緩い繋がりの会を開催することができました。

 

まさにそこには、

60歳の還暦で新しい職場へ向かわれる方、がんサバイバーで発信し続ける方とその御子息、育児休暇中で一歳半の超可愛いお子さんを抱っこしながら小学校2年生のお子さんと合唱も楽しむ医師、フルマラソンもしながら体を鍛え歌を歌っている方がいらっしゃいました。

みんなで声を合わせられたことと出会いに感動。

 

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今日はその第九のテレビ放送です。

お時間あれば、あるいは片付けしたりする合間があればご自宅で是非ご覧ください。

シラーの調べの詩は霜降り明星粗品さんという方が行います。

 

一体誰よそれ?

と思ってしまった私ですが(すみません、あまりテレビを見ません)。

 

今まで詩を読んでいた有働さんや小栗旬さん、仲間由紀恵さんなどとは違う趣で

楽しく、詩を深掘りされました。

 

ご本人がクラッシックを学んでいて「憧れ」だった場所に、

なんと佐渡さんが「やりたいでしょ、やりなよ」

と逆指名だったそうです。

心のこもった良い朗読でした。

 

趣も変わった令和の第九。私が感じたことは「新しく変えていく」

というスタッフや佐渡さんの思いだったのでは。

結構、舞台さん泣かせだったような構成、プログラムだったように思いますが、

それもありかな?

 

こちらのイベントは30年続いています。

これを続けられたサントリーさんの思い。企業として新しく進むにあたり、

変わらないもの、変わっていくもの

伝承するものを考えている気がしました。

なぜなら、今年は「小学校」などの団体や「お子さん連れ」が多かったように思います。

 

新しく変えていく変わっていく

という思いをもう一度リマインドしつつ、来年に…。

内容はこちらを。

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<歴史を振り返り新しきを臨む>

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