医療IoTベンチャーが大変悩んでいる
ここ数日の出来事についての考察。
Regulatory Hacks~医療の規制と上手な付き合い方~ | Peatix
こちらは、医療ITベンチャーの方達、とりわけ異業種から参入を考えている企業のエンジニア、若手リーダー(と思われる)方達のPMDA申請への実情や悩み、
QMS(Quality Management System)構築、医療守らねばならない数々の法律
などのお話とネットワーキングが交わされる時間でした。
これは、ベンチャーにとっては相当なハードルであるということが痛いほどわかってしまった、参加者の皆さんが互いの「傷」を互いに共有し、でも、次へ進もう!というようなイベントでした。
一人じゃないんだ、という協調感覚と、どうしたら、をぶつけ合える時間でした。
(レポートはK氏が記事化すると思うので私は「ゆるい感想」のみです)
いくらいい技術であったとしても、医療分野で利用されるためには、高い基準を満たし、それを担保するということを示す申請書類の作成が必要です。
皆多くの企業が壁にぶつかり、それをどう超えていくか、どう申請まで「こぎつける」かという話でした。
最近ではこうした日本のハードルの高さのために諦めざるを得なかった方たちもいます。開発年数、コストと成果をだし利益に変えるまでに企業の体力が持たないので、日本を離れ、必要とされている医療非充足地へと向かい、そこで多くの「経験値」をもって「しまう」ような流れになっています。
アジャイル型開発 とウオーターフロー型開発
今、Googleをはじめとした企業が提供するサービスは、前者「アジャイル型」。
日々改善改造を繰り返して製品そのものが成長していくもの。
完成形を全て満たすのではなく、改良、改良、改善、をユーザーの要望や実践を見ながら増やして最適化を行っていくパターン。
後者は、設計を「しっかり」行ない、開発内で試行錯誤の上、しっかりと商品としていくパターン。
こちらは医療機器の開発、レギュラトリーサイエンスでのパターンになりますね。
安全性の担保が重要なものにはこちらの開発方法が好ましいと思われますが・・・。
遅くなり、ハードルが上がる。
今、「不確定」なことが多い中で試行錯誤しながら進めるアジャイル型が好ましいのでしょうね。
確かに診断などの重要な要素に絡む商品開発においてはとても大切なのも理解できます。
規制産業の文化に長い間いる人たちには
アジャイルはなんていい加減なんだ、という気持ちになりますが、
人間は「アジャイル」
学んでは失敗を繰り返して成長していくのですよね。
両方使い分けが大切ですね。そして、一つ一つなんらかの従属ポイントを
見出して、それをゴールに決めて介入試験を行うということでしょうか。
気の遠くなる研究開発費用・時間ですね。
それにしても、色々開発をチャレンジしているベンチャー企業さんが
沢山いました。
異質な立場で参加した私としては、
製薬企業の薬事業務を担当した方は
十分力を発揮できるのではないかということでした。
(私見ですが)
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経営という視点からは、実はそれらの開発・申請・承認
というLong & Widing ROAD の次に待ち受けているのは
「Marketing & Sales 」
ここにもお金が必要です。
ここにあまりお金を投じる気持ちが少ない方が多いのも実情。
これが機能しないと、明らかなアドバンテージがない限り
「勝手に売れる」
が起きません。
かくいう私も、このしかけを組む体力がなかった人の一人。
常々思いますが、見切る時期というのも、大きな力を持つ方達へ引き継ぐというオプションもあるように思いますね・・・。
体力体力。