国立感染症研究所のウエブサイトでは、
インフルエンザなどの感染症の流行を毎週報告しています。
今年は風疹の再流行などもあり、発信量やニーズが高まっていますね。
インフルエンザもその一つではないでしょうか。今年は、ウイルスタイプも複数だったり、そして、新しく診断されたら一度服用するだけで有効とされるゾルフーザが発売されたこともあり、報道が増えたのではないかと思います。
ウイルスの変幻自在には学ものあり?
しかし、ウイルスの「臨機応変」さには頭が下がります。
ワンシーズンであっという間に耐性ウイルスがすでに報告されました。
そして、直近の報告では、
インフルエンザウイルスのタイプA型(H3N2)において、17.9%(14/78)が耐性だったとのことです。
https://www.niid.go.jp/niid/images/flu/resistance/20190304/dr18-19j20190304-1.pdf
他のインフルエンザに対して処方される薬剤についての耐性の有無が検査されています。
ウイルスは、人が生体防御する仕組みと異なり、変異を繰り返すスピードを高めることでその存在を長年に渡り保持してきたわけですから、耐性はやむなし。
とすると、
この耐性情報からいうと、
A(H1N1)pdm09型、A(H3N2)型では
●耐性が確認されなかったのは吸入薬(ザナミビル、ラニナニビル)
ということになります…。
この耐性割合をどう判断するかはそれぞれかと思いますが、
私の場合は、
ー数日解熱が早いことを期待するかどうか
ー発熱・体調の悪さ、苦痛度が高い(個々の感じ方)
で通院、外出などの行動も含めて抗インフルエンザ薬の要不要を考えたいところです。
全く違いますが、ウイルスの脅威を驚異と捉える
ウイルスのこの耐性獲得のスピードは今起きている技術革新などにも
通じることがあります。スピード決断とスピード行動が今働くフィールドにも
求められていますね。
大企業、中小企業でも組織化が進んでいるところ
と
少人数、チームで即決定即行動
とでは
決済そのもののスピードが違います。
「やりましょう」といってすぐ動けるかどうか、
変化できるか、というウイルス力が求められているようで、
インフルエンザウイルス様に学ぶこと多々あります。
寒の戻りがあり、花粉症だか風邪なのかわからない症状が起こる時期。
体調管理に気をつけて、暖かな春を楽しみに!
(この時期、ついつい春の日差しに騙されて薄着してしまうので要注意!)
注)
なお、あまり処方はされていませんが、アマンタジンはA型の選択肢ではないので綺麗に100%耐性ですね。(これは適応そのものもB型インフルエンザ)